全力スマッシュ(全力扣殺/Full Strike)
story
かつてバドミントンの花形選手だったサウ(ジョシー・ホー)は、プライドの高さと短気な性格が災いして試合中に味方を負傷させ、10年間もバドミントン界から追放されていた。今や性格も外見もすっかり変わり果て、兄(ツェー・グワンホウ)が営むレストランで淡々と雑用をこなす毎日。無気力の塊と化していた。
ある日、彼女のアシスタントをしていたファン(グレース・イップ)がレストランを訪れる。今やバトミントン界の新女王になっていたファンは店でサウを侮辱。サウは我慢できずファンを殴ってしまう。そんな自分に嫌気がさし、サウは車で木に激突して自殺しようとするが、その時、森に羽球型のUFOが飛来する。
怪しく光る物体に追われたサウは、森の奥にある古びた建物に逃げ込む。「ラウ・タン バドミントン同好会」の看板を掲げたその建物には、凶悪な元強盗犯のラウ・タン(イーキン・チェン)、片腕のラム・チウ(エドモンド・リョン)、弱視のマー・クワン(ウィルフレッド・ラウ)がいた。強盗を繰り返していた彼らは、刑期を終えて出所後、更正して新しい人生を送っていたのだ。
彼らのバドミントンの師匠は酔っ払いのチッ・クンクワン(アンドリュー・ラム)だ。バドミントンのコーチを依頼されたサウは困って、金持ちの親戚チョン(ロナルド・チェン)に相談。濡れ衣を着せて警察に逮捕させようと仏像を持ち込むが、彼らの純粋な気持ちに触れ、ムイおばさん(スーザン・ショウ)と共にトレーニングを開始する。
小学生チームにも負けるほどだった彼らは次第に実力をつけ、サウ自身もバドミントンへの情熱と共に、若い頃の強さと美しさを取り戻していった。刺激されたチョンも金の力でチームを結成。彼らはマカオで開かれるテレビ局主催のトーナメントに出場することになる。
●アジコのおすすめポイント:
熱血バドミントン映画の登場です。香港のスポ根映画といえば『少林サッカー』ですが、本作はその世界観を引き継ぎつつも、新たな解釈で描かれた新世代による香港映画となっています。監督は『燃えよ!じじぃドラゴン 龍虎激闘』でチャウ・シンチーにも認められた新鋭デレク・クォック。特殊効果のスペシャリストとして活躍していたヘンリー・ウォンを共同監督に迎え、懐かしくも新しい香港コメディ作品に仕上げています。主演はカナダ留学時にバトミントンをやっていたというジョシー・ホー。強盗団から更正した男たちにイーキン・チェン、エドモンド・リョン、ウィルフレッド・ラウ、彼らのライバルをロナルド・チェンと、歌と演技の世界で活躍するスターが勢揃い。そこに音楽界の重鎮アンドリュー・ラム、往年のセクシー女優スーザン・ショウも参戦し、熱い闘いが描かれます。特撮や結末も含めた裏エピソードは、独占インタビューでお楽しみください。
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