エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ
(Agent Vinod)
story
アフガニスタン、死の砂漠。インド諜報局RAWのエージェント、ヴィノッド(サイフ・アリ・カーン)は、テロリストの一味に囚われていたところを仲間のラジャン(ラヴィ・キシャン)に助けられ、袋詰めにされていたファラ(マリヤム・ザカリーヤー)という女性も救出する。
モスクワで武器商人だったマフィアのボスが殺され、所有していたスーツケース型爆弾「KV」が競売にかけられるという噂がネットで流れる。世界中のテロ組織が注目する中、ロシアのシベリア鉄道内では大佐(アディル・フセイン)と呼ばれる男が仲介人のアブ・サイード(ラム・カプール)に、競売用の資金の運搬を依頼していた。
ニューデリーのRAW本部に出向いたヴィノッドは、アブ・サイードの護衛として潜入していたラジャンが殺される間際に送った情報から、「242」を使ったテロでインドが攻撃される恐れがあることを知る。「242」の正体をつかむため、ヴィノッドはサンクトペテルブルグに飛んでアブ・サイードに接近する。
アブ・サイードの手下のフレディが資金の運搬役になっていることを突き止めたヴィノッドは、モロッコに飛んでフレディに成りすまし、取引相手のカザン氏(プレーム・チョープラー)の家を訪れる。最愛のラクダ、ジレーを怪我で死なせたばかりのカザンはフレディに疑いを持ち、医者のルビー(カリーナ・カプール)に自白剤を注射させる。
なんとか切り抜けたヴィノッドは、ルビーがロンドンの事故で死亡したはずのイラムという女性であることを突き止める。そして競売が行われ、カザンは資金を使って競売ナンバー242番の「ルバイヤート」という詩集を競り落とす。それは、スーツケース型核爆弾の起爆装置だった。
●アジコのおすすめポイント:
絶好調のインド映画から、世界を股に掛ける本格的スパイ・アクション大作の登場です。157分という、まさにインド映画な長尺ながら、歌や踊りのシーンは最小限。核爆弾を巡る追跡劇で世界12カ国を駆け巡る展開はスピーディーで、派手なアクションシーンも満載です。主演は本作の後に結婚したサイフ・アリ・カーンとカリーナ・カプール。撮影当時はまだ恋人同士だった2人ですが、潜入エージェント同士が惹かれあい結婚の約束をするなど、実生活さながらのホットな演技を見せてくれます。途中までは敵か味方かわからない役を演じるカリーナ・カプールも新鮮。『ライフ・オブ・パイ』のアディル・フセインが悪役で登場しますが、最後に登場する黒幕にもびっくり。あっという間の157分です。
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