●演じた役柄と自分との共通点
Q:自分で演じた部分で気に入っている所と、自分が反映されている部分を教えてください。
ヴァネス「当時は、楽しんで演じていました。マイクはとても自由人で、人生を楽しんでいた。ちょっとやり過ぎだろうっていうところもあったけどね。僕も若い頃から人生を楽しんでいるから、そこはちょっと似てるかな。彼はパーティも好きだった。セットではお酒が飲めて…ほんとうに役に入り込んでいったよね(笑)。アシスタントに何か飲むものを持って来てと頼んだら、なんとビールを持ってきたんだ。それで、セットで飲んだら、すごく役に入り込めた(笑)」
ジミー「全部のシーンで酔っぱらってなかった?(笑)」
ヴァネス「ちょっとリラックスする程度だよ。でも、あのシーンはすごく楽しんだ(笑)。実は、ほとんどは必要だったんだ。僕はあんなにクレイジーでひねくれた奴じゃないからね。でもこのことは、事務所に感謝してる。あの役をやらせてくれたから」
Q:マイクはちょっと激情型というか、いろんな顔を見せるシーンが多かったですね? 演じていて難しかったのではないですか?
ヴァネス「とても簡単でした。ほんとうにやりたかったので。もともとはジミーがマイクをやりたがってたんだけど、僕はどうしてもあの役をやりたかったんだ」
どんなポーズをとっても絵になる4人
ディーン「僕はリーダーの役だったので、イメージ的にはジミーなんです。自分の中で、ジミーはこういう感じだなとイメージしながら、自分というフィルターを通してその部分を作っていきました」
ジミー「そこまで、カッコよくないよ(笑)!」
ディーン「似てる部分ていうか、共通する部分があるとしたら、音楽とかアートに対して真直ぐなパッションを持っているところ。あの映画を撮り終った後に、自分の音楽の製作準備を始めて、曲を書いて、レコーディングをやったりと、いろいろ始まったので、作品と自分の現実がすごくシンクロしたという意味で、そこは役との共通点かなと思いました」
Q:楽曲も提供してますよね?
ディーン「そうですね。何曲か使ってもらって(笑)」
Q:ディーンさんの曲を使ってみて、どうですか?
ジミー「もう、この人は天才です。ほんとに。最初、音楽ができるとは知らなくて、バンドメンバーに決めた時『ディーン、楽器は何ができるの?』と尋くと、もう、リストが長くて…(笑)。普通は皆、1コードが弾けるくらいに書くんですけど、この人はほんとに全部、プロですよ。だから、何でもできるんです」
ディーン「母親がピアノの先生だったんで(笑)」
ジミー「そろそろアルバムも出すし、ディーンの音楽センスはほんとに、いいものを持ってますよ。僕は音楽にきびしいの。でもね。彼のものを聴いて、素晴らしいと思った」
ディーン「うれしい」
ジミー「ごめん。何の話だっけ?」
と、また話がそれたところで、次はエリックの回答。
エリック「タカについては、コメディ担当ですね。自分ではそんなにおかしいと思っていないけど、どうもネジが1つ緩い。(ジミー「ネジは1つしかないのに(笑)」)ちょっとコミカルで、ときどき変な奴なので、何を言っても、わるいことじゃないけど、ただ意味不明なんですね。だから、いつも皆にスルーされる。そんな性格のやつですね。皆に質問する時もそんな調子で、映画の中では、何を言っても、何をやっても許される。それがタカだから。クレイジーな奴で楽しかったです」
Q:自分に近い感じですか?
エリック「そうでもあり、違うとも言える。ある部分は、僕ですね。タカになると、普段はやらないことがたくさんできます。女の子にガオーッ!て迫ったりとかね。やるかもしれないけど(笑)」
ヴァネス「そういうシチュエーションばかりだったな(笑)」
エリック「OK、OK(笑)」
ジミー「僕はですね。ジョーのキャラクターは、僕とは正反対。自信がなくてシャイで、僕が自信満々とは言えないけれど。でも、何か気になることがあったら一生懸命やる。そこが似てるかなあと思います。一番楽しかったのは、僕たちが皆で演じてる時に、その気持ちをほんとうに感じること。その中で、皆から何回も僕のことを思ってもらえたり、そういう時は、ほんとうに皆のフレンドシップ、友情をすごく感じた。映画の中だけじゃなくて、現場でも僕に何か問題があったら、この人たちがほんとうにすごくサポートしてくれて…それが、この映画のスピリットだったんですね。フレンドシップが」
エリック「こういう風にも言えるでしょう。違うキャスティングにしても映画はきっと作れたと思うけど、こういう雰囲気にはならなかったと」
ジミー「この現場の楽しさは、もう多分2度とないと思う。パート2じゃないとね(笑)」
エリック「パート2では、僕がリードボーカルになって、ヴァネスが墓場から『何だよ!』って出て来るんだ(笑)」(一同大爆笑)(次頁へ続く)
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