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新鋭ビー・ガン監督の『ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト』はフィルメックス初の3D作品
今年も東京の秋を彩る2つ目の映画祭、第19回東京フィルメックスが11月17日よりスタートします。今年の開催期間は25日までの9日間。長い間、この映画祭を支援してきたオフィス北野のお家騒動で、一時期は今後の開催が危ぶまれていましたが、映画事業に力を入れている木下グループとキノ・インターナショナルによる支援を新たに得て、今後もアジアの映像作家を支援する東京フィルメックスが継続されることになりました。


オープニングはホン・サンス監督の『川沿いのホテル』



『草の葉』も上映。ゲストは常連俳優のキ・ジュボン!
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オープニングを飾るのは、ホン・サンス監督の最新作。『川沿いのホテル』と『草の葉』が2本上映されます。そして、今年のロカルノ映画祭で男優賞(『川沿いのホテル』)を受賞した主演俳優のキ・ジュボンがゲスト来日! Q&Aと舞台挨拶に駆けつけてくれるので、ファンの方はご期待ください。クロージングは、世界各地の映画祭で受賞やノミネートが待機中のジャ・ジャンクー監督の最新作『アッシュ・イズ・ピュアレスト・ホワイト』。裏稼業に生きる男女の18年間を壮大なスケールで描いた作品で、チャオ・タオとリャオ・ファンの共演が楽しみです。
特別招待作品では、そのほか、スタンリー・クワンやツァイ・ミンリャン、アモス・ギタイやリティ・パン、ブリランテ・メンドーサなどなど常連監督たちの新作が上映されます。さらに、『妻の愛、娘の時』で名演技も披露してくれた名匠ティエン・チュアンチュアン(田壮壮)監督の1980年の傑作『盗馬賊』のデジタルリマスター版も登場。映画ファンは見逃せません。特集上映では、毎年会場でお見かけするイランの名匠アミール・ナデリ監督を特集。貴重な初期作品と最新作が4本上映されます。


クロージングはジャ・ジャンクー監督の
『アッシュ・イズ・ピュアレスト・ホワイト』
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コンペティション部門では、中国から個性的な作家たちの4作品が並びました。特にビー・ガン監督による『ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト』は約1時間のワンカットをフィルムノワールと融合させた3D作品ということで、東京フィルメックスでは初の3D作品上映。一体どんな映像が体験できるのかわくわくします。国際審査委員長はウェイン・ワン監督。昨年『殺人者マルリナ』でコンペティション部門に参加し、見事グランプリを獲得したモーリー・スリヤ監督も審査員として来日します。今年は新たにオープンしたばかりのミッドタウン日比谷に隣接するTOHOシネマズ日比谷のスクリーン12(東京宝塚ビル地下)も会場となっているので、上映の合間の楽しみも増えそうです。
■ラインナップの見方とご注意
*上映会場は会場別に色分けされています。時間は上映開始時間です。
*TはゲストによるQ&A、Aは舞台挨拶がある回。
*最新情報については公式サイトをこまめにチェックしてください。
コンペティション作品
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轢き殺された羊
撞死了一只羊/Jinpa(18年/中国/86分)
監督:ペマツェテン
広大なチベットの草原を舞台に、「ジンパ」という同じ名を持つ二人の出会いを現実と幻想を入り交えながら描く。ウォン・カーウァイがプロデュースを担当。
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19日:TCH 21:15
20日:YAH 15:50T
G:ペマツェテン
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象は静かに座っている
大象席地而坐/An Elephant Sitting Still
(17年/中国/234分)
監督:フー・ボー(デビュー作・遺作)
出演:チャン・ユー、パン・ユーチャン
中国北部の地方都市に暮らす4人の1日を4時間弱の長尺で描き、世界を驚かせた作品。
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18日:YAH 16:50
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ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト
地球最後的夜晩/Long Day's Journey Into Night
(18年/中・仏/140分/3D)
監督:ビー・ガン
出演:タン・ウェイ、シルヴィア・チャン
フィルム・ノワールと、約1時間ワンカットの3D映像の驚くべき融合。新鋭ビー・ガンの新作。
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22日:TCH 21:15T
G:シャン・ゾーロン
(製作)
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自由行
自由行/A Family Tour
(18年/台・香・星・馬/107分)
監督:イン・リャン
出演:アン・ナイ、ゴン・チェ、ピート・テオ
中国から香港に移住して自由な創作活動を続けるイン・リャンが自己の境遇を投影した作品。
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22日:YAH 15:20
G:イン・リャン
25日:TCH 21:15
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幸福城市
幸福城市/Cities of Last Things
(18年/台・中・米・仏/107分)
監督:ホー・ウィディン
出演:リー・ホンチー、ディン・ニン
2056年の台北を舞台にした刑事の物語。第2部で刑事の青年期、第3部で少年期が描かれる。
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20日:YAH 12:30
G:ホー・ウィディン
21日:TCH 21:15
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幻土
幻土/A Land Imagined
(18年/シンガポール・仏・蘭/95分)
監督:ヨー・シュウホァ
出演:ピーター・ユー、ジャック・タン
シンガポールを舞台に、ある中国人移民労働者の失踪事件から明らかになっていく。
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19日:YAH 18:40T
G:ヨー・シュウホァ
浦田秀穂(撮影)
22日:YAH 12:30
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マンタレイ
Manta Ray(18年/タイ・仏・中/105分)
監督:プッティポン・アルンペン
出演:アピシット・ハマ
ロヒンギャ難民の問題を背景に描いた撮影監督プッティポン・アルンペンの監督デビュー作。ヴェネチア・オリゾンティ部門最優秀作品賞。
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19日:YAH 15:20T
G:プッティポン・アルンペン
20日:TCH 21:15
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シベル Sibel
(8年/仏・独・ルクセンブルク・トルコ/95分)
監督:チャーラ・ゼンジルジ、ギヨーム・ジョヴァネッティ
出演:ダルニア・センメズ
狼を狩ることで自分の存在意義を証明しようとする少女が、山小屋に潜伏する若い男と出会う。
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21日:YAH 15:00T
G:チャーラ・ゼンジルジ、ギヨーム・ジョヴァネッティ
23日:TCH 21:15
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アイカ(原題)Ayka
(18年/露・独・ポーランド・カザフスタン・中/100分)
監督:セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ
出演:サマル・エスリャーモヴァ
モスクワに働きにきたキルギス人女性の過酷な日々を手持ちカメラの激しい映像で見せる。
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23日:YAH 12:30T
G:セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ
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夜明け
His Lost Name(18年/日本/113分)
監督:広瀬奈々子
出演:柳楽優弥、小林薫
地方の町で木工所を営む哲郎は河辺で倒れていた青年を助ける。青年は木工所で働き始めるが、やがて彼の過去が明らかになる…。
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21日:YAH 18:20T
G:広瀬奈々子
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(c)2019「夜明け」製作委員会
コンペティション作品 | 特別招待作品・特集上映
▼過去の特集
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更新日:2018.11.26
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■会場リスト

YAH:有楽町朝日ホール
TCH:TOHO シネマズ日比谷
スクリーン12
YSZ:有楽町スバル座
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access
有楽町朝日ホール
TOHO シネマズ日比谷
有楽町スバル座
■チケット情報
全席指定・各回入替制
前売券
・前売一般/1300円
・前売U-25割/1000円
(11/3-16)終了
当日券(指定席)
・一般/1800円
・U-25割/1300円
*年齢確認あり
販売
有楽町朝日ホール
有楽町スバル座
・セブンイレブン店内のマルチ
コピー機で購入
*座席エリア選択
(座席は自動指定)
・セブンチケット
*店頭で支払い&発券
*座席選択可・手数料108円
TOHOシネマズ 日比谷
スクリーン12
・ネット通販「vit」
・TOHOシネマズ 日比谷
*3D作品は+400円
3D料金300円+メガネ代100円
(メガネ持参可)
■シンポジウム
国際批評フォーラム
映画批評の現在と未来を考える
第1回
ラウンドテーブル:
映画担当新聞記者と語る
日時:11/18 12:00-14:00
場所:有楽町朝日スクエア
登壇者:
藤井克郎(産経新聞)
石飛徳樹(朝日新聞)
勝田友巳(毎日新聞)
古賀重樹(日本経済新聞)
恩田泰子(読売新聞)
第2回
シャルル・テッソンによる
基調講演
日時:11/22 18:30-20:00
場所:有楽町朝日スクエア
講演:シャルル・テッソン
(栄華評論家・カンヌ映画祭批評家週間ディレクター)
第3回
ふりかえりと合評会
日時:11/25 12:20-13:20
場所:有楽町朝日スクエア
登壇者:
古賀重樹(日本経済新聞)
齋藤敦子(字幕翻訳家・映画評論家)
■トークショー
ナデリ監督×入江悠監督
スペシャル対談トークショー
日時:11/19 17:30-
場所:有楽町朝日ホール
スクエアB
登壇者:アミール・ナデリ監督
入江 悠監督
*入場無料(先着順)
お問合せ
株式会社ステージ
TEL/03-3554-5170
10:00-18:00
*メールでのお問い合わせ
東京Filmex公式サイト
■受賞結果
■最優秀作品賞
アイカ
監督:セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ
■審査員特別賞
轢き殺された羊
監督:ペマツェテン
■スペシャル・メンション
夜明け
監督:広瀬奈々子
■観客賞
コンプリシティ
監督:近浦 啓
■学生審査員賞
ロングデイズ・ジャーニー、 イントゥ・ナイト
監督:ビー・ガン
■タレント・トーキョー・
アワード2018
Tiger Stripes
監督:アマンダ・ネル・ユー
(マレーシア)
■スペシャル・メンション
9 Temples to Heaven
監督:ソンポット・チッドゲイソン(タイ)
Raising a Beast
監督:サイソンカム・インドアジャンティ(ラオス)
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