story
2006年。ブータン王国では国王が退位し、近代化に向けて歩むことになる。民主主義体制に移行するには、選挙で新しいリーダーを選ばなくてはならないが、ブータンではこれまで選挙をやったことがなかった。そこで、国民の理解を促進するため、選挙委員をブータン全土に派遣。4日後に模擬選挙が実施されることになる。
山に囲まれたウラ村。若い僧侶タシ(タンディン・ワンチュク)はいつものように燃料を担ぎ、山で瞑想修行中の高僧ラマ(ケルサン・チョジェ)のもとを訪れる。ラジオで国が変わることを知ったラマは、「次の満月までに銃を二丁手に入れてくれ」とタシに頼む。「物事を正さねばならん」
都会で暮らすベンジは(タンディン・ソナム)は、アメリカからやって来た銃コレクターのロン(ハリー・アインホーン)を迎えに行く。運転手と通訳ガイドの仕事を引き受けたのだ。彼はアメリカ製の古い銃を探していた。時はMTVとコーラの全盛期。テレビではダニエル・クレイグが主演した『007 カジノロワイヤル』が流れている。
満月まで後3日。ウラ村に選挙委員のツェリン(ペマ・ザンモ・シェルパ)がやって来る。彼女は有権者の登録を始めるが、村人たちは生年月日を覚えていなかった。彼女は一軒ずつ訪問することにする。大きな家に住むチョペル(チョイン・ジャツォ)は選挙に入れ込み、娘のユペル(ユペル・レンドゥップ・セルデン)は学校でいじめられていた。妻ツォモ(デキ・ラモ)の母親は対立候補と親しく、家庭内はぎくしゃくしている。
ロンとベンジはペンジョー(ファブ・ドルジ)の家を訪れ、南北戦争時代のライフルを見つける。やっと取引が成立し、ロンは現金を用意して翌日に交換に行くと約束する。ところが、その後でタシがやって来て、ペンジョーはライフルを弾と共にタシに渡してしまう。翌日…。
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