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香港、裏切られた約束

香港、裏切られた約束(因為愛所以革命/Love in the Time of Revolution)

監督:トゥインクル・ンアン
撮影:トゥインクル・ンアン
編集:トゥインクル・ンアン
音楽:Jisiklit and V
出演:南アジア出身の女子学生、仮面姿のリーダー、前線で戦うカップル、参加者を助ける元暴力団の中年男性、他

2024年/香港
日本公開日:2024年6月14日
カラー/1.9:1/5.1ch/116分
字幕:Airin、ESPA
配給:アップリンク
©2024 Dawn Workshop Ltd

poster

トークショー予定
アップリンク吉祥寺:8/30〜9/5
アップリンク京都:9/6〜8
*詳細は各劇場サイトへ

story

 監督のトゥインクル・ンアンは独学で映画を学び、パティシエをしながらお金を貯めてビデオカメラを購入。2019年6月に試し撮りで集会に参加し、参加者の動機を理解しようと何度かデモを撮影する。ところが、7月に自身が催涙弾を受け負傷。参加している若者たちに救われたことから当事者感覚が芽生え、90日間の撮影を続ける。

 主な登場人物は5人。南アジア出身の女子学生。仮面姿のリーダー。デモに参加するカップル。そして、傷ついた若者たちを助ける元暴力団の男性。時系列に進むデモの様子と共に、それぞれの立場から当時の考えや見方がインタビューされていく。状況と共にその考えも変化していく。救急隊員の証言も挿入される。撮影は理工大の籠城戦まで続く…。

アジコのおすすめポイント:

雨傘運動から始まり、2019年にピークを迎えた香港での抗議活動の様子をとらえたドキュメンタリーです。これまでにも、日本の監督スタッフがとらえた『香港画』、キウィ・チョウ監督による『時代革命』、取材者有志グループによる『理大囲城』と、いくつもの映像作品が当時を証言していますが、本作にはそれらには含まれていない映像も多く、切り取る角度も違っており、当時の緊迫した状況が改めて迫ってきます。逮捕者はどうなったのか。自殺者や命を落とした仲間の追悼場面。「デモには参加しないが、若者が犠牲になるのは我慢ができん」と憤る元三合会のおじさん。地下鉄で発生した事件の様子などなど。昔は憧れだった香港警察が、こんなになってしまうなんて…。

トゥインクル・ンアン(顔志昇)監督は福建省生まれ。1歳で香港の北角に家族で移住。中国支持者の多い地域とのことですが、自身は香港人としてのアイデンティティを持っています。本作を公開するために、普通の映画監督になる道は諦め、家族とも別れ、2021年にロンドンへ。22年にはスイスのドキュメンタリー映画祭に参加。その後、亡命申請をして今年の1月に認可されています。今回はLLHK(Lady Liberty 香港)の支援を得ての日本公開。詳細は劇場パンフレットに詳しく載っています。また、9月8日までは来日した監督のトークショーも予定されています。本来持っていた自由への危機、ぜひ劇場で感じてください。

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▼公式サイト ▼予告編