唐人街探偵 NEW YORK MISSION
(唐人街探案2/Detective Chinatown 2)
story
チン・フォン(リウ・ハオラン)は相棒で叔父のタン・レン(ワン・バオチャン)から結婚式と騙されて、ニューヨークへ降り立つ。リムジンで到着したのは、チャイナタウンの大富豪アンクル・セブン(ケネス・ツァン)の邸宅。広間には世界各地から大勢の名探偵たちが集まっていた。その中には、探偵たちが推理を競うアプリ「クライマスター」でチン・フォンと2位を争う日本の野田昊(妻夫木聡)や香港のKIKO(シャン・ユーシアン)もいた。
そこへ、NY市警のチェン刑事(ナターシャ・リウ・ボルディッツォ)が事件の説明にやって来る。アンクル・セブンの孫が殺されたのだ。被害者は眠った状態で心臓をえぐり取られており、Y時型の傷跡から犯人は左利きと思われた。類似した案件があるが、共通点は見つかっていない。ただ殺害時刻から、事件は風水と関係しているようだった。
風水といえばタン・レンの得意分野。皆で死体発見現場へ向かうと、謎の絵記号が発見される。連続殺人事件の可能性があると睨んだチン・フォンは、野田と競争で被害者発見当時の映像から共通人物を割り出す。その男ソン・イー(シャオ・ヤン)は不法移民だった。
アンクル・セブンは真犯人を見つけた者に500万ドルの賞金を約束する。金持ちの野田は「狩りを楽しめ」とチン・フォンに犯人探しを託して帰国。チン・フォンとタン・レンは不法移民が集まるチャイナタウンへ向かう。ソン・イーはすぐに見つかるが、彼は右利き。しかも、クライマスターに登録している探偵だった。クライマスター1位のQにヒントをもらったという。
ソン・イーは憧れのチン・フォンとの捜査に加わる。最初の事件の殺害現場にも同じ絵記号があったため、3人はタン・レンの道教のモー師匠(ユン・ワー)を尋ねる。師匠はボケていたが、絵記号が五行に関連する魔除けの護符と判明。さらに彼らは、公園で第3の被害者を発見する…。
アジコのおすすめポイント:
中国の警察学校で学ぶチン・フォン(秦風)とタイで探偵業を営む叔父タン・レン(唐仁)のでこぼこコンビによる推理アクションエンターテインメントシリーズの第2弾です。日本では3作目の『唐人街探偵 東京MISSION』が先行公開になりましたが、そのおかげでシリーズ最高傑作と評判の本作が公開となりました。『3』よりおふざけ度は控え目ですが、本作でもアメリカの特徴をメチャクチャにパロっていて笑えます。さらに、主人公二人の個性やクライマスターとの関係、このシリーズのパターンやお約束などがわかるので、続けてみると3作目がより受け入れやすくなるでしょう。推理ものとしても、アガサ・クリスティ風な冒頭から犯人探しへの展開、チン・フォンのスーパー記憶力とプロファイリング能力が視覚化されており楽しめます。最初と最後に登場する野田昊に代わり、今回の仲間となるのはシャオ・ヤン(『共謀家族』の主人公)。Qとの関係が匂わされており、Qに呼び出された4作目のロンドン編につながりそうです。
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