story
1000年前の中国。テン・リングスを手にいれたウェンウー(トニー・レオン)は強大な力を身につけ、敵を撃破。その力を権力のために使い、永遠の命を得て世界の闇で暗躍していた。1000年後、伝説の隠れ里ター・ローに侵入しようとするが、女戦士リー(ファラ・チャン)に阻まれる。
しかし、二人は恋に落ち、村を離れて結婚。力を封印して幸せな生活を送っていた。二人の子供にも恵まれるが、最愛のリーが殺されたことで、ウェンウーは再び影の犯罪組織テン・リングスを再開。後継者として幼い息子シャン・チーを厳しく鍛えるのだった。
現代のサンフランシスコ。ショーン(シム・リウ)は親友のケイティ(オークワフィナ)とホテルの駐車係として働いていた。ところがある日、トラムの中でレーザー・フィスト(フロリアン・ムンテアヌ)たちに襲われる。暴走するトラムをケイティが運転。ショーンは隠していた力を発揮して敵を撃退するが、母からもらったペンダントを奪われる。
妹が危ないと直感したショーンは、マカオへ旅立つ。そして、同行したケイティに、自分の本当の名前はシャン・チーだと告げる。妹のシャーリン(メンガー・チャン)は「ゴールデン・ダガー」というナイトクラブで格闘技の試合を行っていた。シャーリンは自分を捨てて逃げた兄に怒っていたが、テン・リングスの刺客たちが現れ壮絶な闘いに。
ウェンウーも現れ、テン・リングスのアジトへ連れて行かれる。久しぶりの親子再会を喜ぶウェンウー。彼はター・ローでリーと会えると信じており、ター・ローへの道を示すペンダントを手に入れたのだ。地下に閉じ込められたショーンたちは、シャーリンの機転で脱出。謎の役者(ベン・キングズレー)と不思議な生き物モリスに導かれ、危機を知らせるためター・ローへ向かう…。
アジコのおすすめポイント:
マーベル・コミックを題材とした数々のヒットシリーズを生み出しているMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)から、新たなヒーローが誕生しました。彼の名はシャン・チー。犯罪組織「テン・リングス」の後継者として育てられ、組織から逃げ出した主人公が、組織のボスである父親と対決する物語。とはいえ、両親の恋物語から夫婦愛、そして親子の情が底辺に流れており、派手なアクションだけが見所の作品ではありません。しかも、本作のヒーローを演じるシム・リウはご覧のようにいたってフツーの風貌。肉体美を誇るアクションスターでもありません。むしろ、真逆に見える彼が秘めた力を目覚めさせ、超人的な能力を発揮してヒーローになっていく。ハワイ出身のデスティン・ダニエル・クレットン監督の狙いはをそこにあるようです。
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