ジェイド・ダイナスティ 破壊王、降臨。
(誅仙1/Jade Dynasty)
story
青雲門は誅仙剣を得て正義の武門となり、7つの門派で継承されている。10年前、何者かに村を襲われ両親を亡くした張小凡(シャオ・ジャン)と驚羽(リー・シェン)は、青雲門に引き取られて育った。
小凡は大竹峰で修行を積み、師匠である不易(チウ・シンチー)の娘、霊児(タン・イーシン)に思いを寄せている。だが気弱でお人好しの小凡はまだ宙を飛ぶこともできず、炊事係のままだ。小凡の親友は湖に住む神獣の霊尊で、時おり悩みを打ち明けるのだった。
魔界の動きが怪しくなり、青雲門の師匠たちが集まって60年に1度の武術大会を開くことにする。小竹峰の女師匠、水月(イップ・トン)は愛弟子の陸雪王其(リー・チン)を厳しく鍛える。美しい女剣士たちの修行は他の門派の男たちの憧れの的だった。
小凡は霊児が持ち出してくれた秘伝の心書を読んで修行する。ところが、胸に下げていた珠が激しく反応する。それは、幼い頃に僧侶の普智(ション・シンシン)から預かった噬血珠。彼は小凡を弟子にして天音法功を授け、いつか深い谷へ捨てるよう命じていた。
ところが、噬血珠を捨てようとすると猿に邪魔され、小凡の血を吸った噬血珠は湖の谷底に眠っていた摂魂棒を目覚めさせる。魔界の宝と言われている噬血珠と摂魂棒は合体して小凡の前に現れ、彼を守るようになる。
魔界の鬼王は摂魂棒を手に入れるために動き出す。一方、鬼王の娘、碧瑤(モン・メイチー)も小凡の摂魂棒を手に入れようと執拗につきまとう。
アジコのおすすめポイント:
善良な心を持ちながら、幼い頃の因縁で魔教、仏教、武道の3つの精神を宿した青年の苦悩の旅を3人の女性との出会いを交えて描くSFファンタジーアクションです。原作はシャオ・ディンのベストセラー小説「誅仙」。オンラインゲーム「LEGEND of CHUSEN -誅仙-」は日本でもブームを巻き起こし、中国では2016年にドラマ版「青雲志」が放送されています(日本未放映)。その話題作を、香港のアクション監督でもあるチン・シウトン(『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』シリーズ)が映画化したのが本作。主演はイケメンの若手人気俳優シャオ・ジャンを起用し、彼を取り巻く3人の女性をタン・イーシン(ドラマ版でも霊児役を演じてます)、リー・チン(『フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話』10/2公開予定)、そしてアイドルユニット「ロケットガールズ101(火箭少女101)」のセンター、ミギが本名モン・メイチーで出演。シャオ・ジャンはちょっと前だったらジン・ボーランが演じていたような純朴青年を好演しています。そして、チン・シウトンだけに脇役陣が凄い!アクション監督を務めた熊欣欣ことション・シンシンをはじめ、師匠役でジョン・チャン(デヴィッド・チャン)やイップ・トン(セシリア・イップ)、ノーマン・チュイなどなど、香港映画界のベテランスターたちが総出演しています。そういえば、主人公が口封じキスをされるシーンは『チャイ・ゴ』のレスリーとジョイ・ウォンみたいかも。シネマカリテでの上映は終了していますが、スマッシュヒットでただいま拡大公開中(アップリンク吉祥寺で20日まで)。特撮にやや難はありますが、スケールが大きく楽しめる作品です。タイトルが「1」となっているように、本作は主人公が自分の正体に目覚めるところで終わっているので、続編の「2」を期待したいところです。
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