オペレーション・メコン
(シ眉公河行動/Operation Mekong)
story
メコン河流域にはタイ、ミャンマー、ラオスの統治が及ばない黄金地帯があり、長い間、安価な麻薬の製造および流通の拠点となっていた。
2011年10月5日、メコン河で中国からの船が襲撃され、乗組員全員が死亡する。タイ政府は船から大量の麻薬を押収したと発表するが、2日後に乗員の銃殺死体が漂着する。中国政府は密かに真相究明を開始して、薬物取締官カオ(チャン・ハンユー)を派遣。タイには現地諜報員のフォン(エディ・ポン)がいた。
事件の背後には、薬物市場を牛耳るブローカーたちの抗争が絡んでいた。主犯は闇の商人ザー(ガネーシュ・アチャリャ)に仕えるノーカー(パワリット・モングコンビシット)。薬物中毒のノーカーは独自の集団を形成しており、ザーから離反しようとしていたのだ。中国政府は船員の無実を証明するためノーカー逮捕を指示する。
フォンと合流したカオは、共に行動するチームを紹介。軍神のあだ名を持つメンバーの中には「哮天」という名の犬もいた。しかし、フォンが見つけた証人の奪還作戦に失敗。麻薬の原料が中国から流れていることから、カオを大金持ちのギャンブラーに仕立て、ザーの代理人ピエール(カール・ン)に接近。仲介人としてザーとの取引を計画する。
ザーはアメリカ帰りの中国人ジッポン(ロー・ワイゴン)を商談に同席させるが、変装していたフォンは動揺する。その男こそ、かつてフォンの恋人(マンディ)をヤク中にして殺した男だったのだ…。
アジコのおすすめポイント:
ダンテ・ラム監督が、2011年に中国を震撼させた「メコン河中国船襲撃事件」を徹底的にリサーチして映画化した作品です。監督ならではの銃撃戦、カーチェイス、ヘリコプターからモーターボートと、様々なアクションシーンを駆使。公安特殊部隊と麻薬組織との攻防戦を圧倒的な迫力で見せてくれます。もちろん人物描写もぬかりなく、男たちのドラマを背景に描き込んでいます。主演は話題作が続く中国のチャン・ハンユーと台湾のエディ・ポン。対するヤク漬けのボス役を、なんとパワリット・モングコンビシットが熱演! 99年にパン・ブラザーズが監督したタイ映画の泣ける名作『レイン』で主演していたイケメン俳優です。さらに、闇の商人役を演じる肥ったインド人はガネーシュ・アチャリャ。インド映画の数々の名作を手がけるダンス・コレオグラファーさん。特殊部隊メンバーのあだ名は、同時公開されている『封神伝奇』をご覧になるとわかりやすいでしょう。意外なところにも、見所がたくさんです。
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