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ラスト・ナイツ

監督:紀里谷和明
脚本:マイケル・コニーヴェス、ダヴ・サスマン
撮影:アントニオ・リエストラ
編集:マーク・サンガー
美術:リッキー・エアーズ
衣装:ティナ・カリヴァス
アクション監督:チョン・ドゥホン
音楽:ニコラス・ナイトハルト、サトナム・ラムゴトラ、
   マーティン・ティルマン
出演:クライヴ・オーウェン、モーガン・フリーマン、クリフ・カーティス、アクセル・ヘニー、伊原剛志、アン・ソンギ、パク・シヨン、ベイマン・モアディ、アイェレット・ゾラー、ショーレ・アグダシュルー

2015年/アメリカ
日本公開日/2015年11月14日
カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル/115分/PG12
字幕:戸田奈津子
配給:KIRIYA PICTURES/ギャガ
(c)2015 Luka Productions


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ラスト・ナイツ(Last Knights)

story

 様々な人種が共存する封建国家。騎士道精神が廃れてきた中、気高い精神と団結力を保つ騎士団がいた。彼らを率いるのは武勲で名高いライデン(クライヴ・オーウェン)。かつて天涯孤独のならず者だった彼を、立派な騎士に育ててくれた主君バルトーク卿(モーガン・フリーマン)にライデンは深い忠誠を誓っていた。

 雪深い冬のある日、皇帝(ベイマン・モアディ)からの使者が書状を届けにやって来る。都に出向いて新任の大臣ギザ・モット(アクセル・ヘニー)に会えというものだったが、それは悪徳大臣への賄賂の要請でもあった。高潔で思慮深いバルトークは国の未来を憂い、ライデンを自分の魂を継ぐ後継者に任命。家伝の剣を与える。

 バルトークは騎士団を連れて都に出向き、ギザ・モットと対面するが、献上したのは一枚の衣だけだった。激昂したギザ・モットは暴力をふるい、抵抗したバルトークに反逆罪の汚名を着せる。しかし、皇帝の裁きの場でバルトークは弁解をせず、ギザ・モットを痛烈に批判。ついに死刑を宣告され、ライデンに斬首が命じられた。

 拒絶するライデンをバルトークが諭し、ライデンは断腸の思いで剣を振り落とす。以後、バルトークの領地は没収され、家族は追放。騎士団も解散となる。ライデンは若い頃のように酒浸りになり、愛妻ナオミ(アイェレット・ゾラー)とも別居。そんな彼をギザ・モットの護衛艦イトー(伊原剛志)が密かに見張っていた。

 1年後、権勢を振るうギザ・モットは報復を恐れ、敷地内に鋼鉄の門や迷路を作らせていた。彼の妻ハンナ(パク・シヨン)は良識派の重臣オーガスト(アン・ソンギ)の娘だが、オーガストはギザ・モットの暴力に怯える娘を心配していた。その頃、騎士団のメンバーは平民として働きながら、密かに報復の準備を進めていた…。

●アジコのおすすめポイント:

ハリウッドに拠点を移した紀里谷和明監督が、カナダ人による脚本に心を揺さぶられ映画化を決意。5年の歳月をかけて完成させたのが本作です。それは、日本人にはお馴染みの「忠臣蔵」を騎士団の物語に仕上げたもの。前2作とはまったくテイストが異なるオーソドックスで重厚なドラマが完成しました。ロケ地は東欧チェコの古城や修道院。本物の雪景色に包まれた壮大な風景も美しく、自然光を活かしてカラヴァッジオの絵画のような映像を生み出しています。アクションは韓国のチョン・ドゥホン監督を起用。冒頭のシーンや剣の使い方など、アジア流のアクションが見事に融合しています。そして、一番の見どころは国際的な俳優たちのアンサンブル。イギリスのクレイヴ・オーウェン、アメリカのモーガン・フリーマン、ノルウェーのアクセル・ヘニーを中心に、イランからは『別離』のベイマン・モアディ、日本からは伊原剛志、そして韓国からはパク・シヨンと名優アン・ソンギが参加し、それぞれの役どころを見事に演じています。アジア映画ファンには必見の作品です。


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