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監督:キム・サンマン
脚本:キム・サンマン
撮影:ソン・ジェリム
編集:シン・ミンギョン
美術:ジ・ヒョンソ
照明:チェ・ゾンハ
音楽:キム・ジュンソン
音響:ゴン・テウォン
出演:ユ・ジテ、伊勢谷友介、チャ・イェリョン、北乃きい、ナターシャ・タブスコビッチ、ティツィアーナ・ドゥカーティ、ドラガン・ミカノヴィッチ

2014年/日本・韓国
日本公開日/2014年10月11日
カラー/1:85:1/5.1ch Dolby Surround/121分
字幕:Chihiro、ユン・ヨホン
配給:『ザ・テノール 真実の物語』プロジェクト
(c)2014 By More In Group & Social Capital Production & Voice Factory.
2013年 東京国際映画祭 観客賞


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ザ・テノール 真実の物語
(The Tenor Lirico Spinto)

story

 オペラ歌手、ベー・チェチョル(ユ・ジテ)の未来は輝いていた。繊細で力強い類稀な歌声「リリコ・スピント」を持つ彼は、オペラの本場ヨーロッパの観客を魅了し、「100年に一人の声を持つテノール」と絶賛されていた。

 『トゥーランドット』の公演を終えたチェチョルに、沢田幸司(伊勢谷友介)と名乗る日本人の音楽プロデューサーが声をかける。日本のオペラ公演の主役を探していた彼は、チェチョルの歌声に惚れ込んだのだ。チェチョルは相手役が尊敬するフィオレンツァ・コッソット(ティツィアーナ・ドゥカーティ)と知って快諾。公演は大成功をおさめる。

 打ち上げは、ロックミュージシャンを目指していた沢田のアシスタント、美咲(北乃きい)のアレンジで、ロック系のクラブで行なわれた。美咲はギターの弾き語りでチェチョルに歌を捧げ、沢田は音楽に支えられてきた生い立ちを告白。仕事の付き合いを越えた絆が生まれ、チェチョルは沢田と日本でのマネジメント契約を結ぶ。

 帰国後、次の公演『オテロ』の練習中に、チェチョルは突然意識を失って倒れる。医師がくだした診断は甲状腺癌。手術で一命を取り留めたものの、病巣が広くて声帯の片方の神経が切れてしまい、歌えなくなってしまう。劇場との契約も切られ、チェチョルは失意のうちに家族と韓国へ帰国した。

 妻のユニ(チャ・イェリョン)と沢田は、彼の声を取り戻すために奔走し、一人の日本人医師を見つける…。

●アジコのおすすめポイント:

日本でも様々なテレビ番組で紹介されたベー・チェチョルさんの感動秘話を、日韓共同スタッフで映画化した芸術と友情の物語です。監督は美術監督や音楽監督も兼任する才人のキム・サンマン。チェチョルさん役を、やや風貌も似ている演技派のユ・ジテが見事に演じています。声は吹替えになるとはいえ、イタリア語の歌詞を完璧にマスターして挑み、堂々たるオペラ歌手ぶり。一方、こだわりを持つ音楽会社の若き社長を伊勢谷友介が誠実に演じ、爽やかな印象を残します。破天荒な助手を演じた北乃きいの弾き語りも見どころ。冒頭のヨーロッパ時代はセルビアで撮影され、セルビア人俳優が多数出演しています。オペラ歌手のティツィアーナ・ドゥカーティもゲスト出演。しかし、なんといっても一番の感動は、映画にも協力したベー・チェチョルさんの歌声。オペラシーンもふんだんに盛り込まれ、全盛期のチェチョルさんの素晴らしい歌声が堪能できます。さらに、声を取り戻した後の歌声には、新たな魂が宿っています。クラシックファンはもとより、オペラが苦手な方にもオススメの作品です。


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