ラストスタンド(The Last Stand)
story
レイ・オーウェンズ(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、ロス市警の麻薬捜査課で活躍した元敏腕刑事。だが、今はメキシコ国境近くにあるアリゾナ州ソマートンの保安官として、引退同然の静かな暮しを送っている。犯罪とは無縁の平和でのどかな田舎町だが、オーウェンズはそんな毎日に満足していた。
一方、FBIのジョン・バニスター捜査官(フォレスト・ウィテカー)は、移送中の凶悪犯に逃げられ行方を追っていた。その男は麻薬王のガブリエル・コルテス(エドゥアルド・ノリエガ)。死刑囚となった彼は、内通者と手下を使って逃亡を計画し、女性捜査課エレン(ジェネシス・ロドリゲス)を人質に、時速400キロの特別仕様スーパーカー、シボレーコルベットZR1で逃走していた。
部下のヘイズ捜査官(ダニエル・ヘニー)が割り出した逃走経路から、コルテスがメキシコ国境を目指していることが判明。バニスター捜査官はレイに電話して事情を話し「そこを通る恐れはまずないが、念のためにSWATを送る」と手出しをしないよう告げる。しかしその頃、ソマートンでは異変が起こっていた。
町外れの農場を調べに行った副保安官のサラ(ジェイミー・アレキサンダー)とジェリー(ザック・ギルフォード)が、正体不明の武装集団のアジトを発見して銃撃戦になっていたのだ。現場へ急行したレイは、部下たちを救出するが、ジェリーは重傷を負い亡くなってしまう。
武装集団はコルテスの傭兵たちで、彼が国境を渡るための橋を作っていた。そして、派遣されたSWATチームは、コルテスの手で壊滅される。このまま見逃すか、阻止するか、決断を迫られたレイは、ジェリーのためにも自分たちの手で食い止めるため、即席チームを結成する…。
●アジコのおすすめポイント:
政治家を引退したシュワちゃんの記念すべき主演復帰作です。しかも、監督は韓国の奇才キム・ジウン。『グッド・バッド・ウィアード』さながらのキャラの立った面々が登場し、凶悪事件は初体験と思われる部下たちに武器オタク(まるでソン・ガンホ)を加えて即席チームを結成。ハイスピードでやってくる凶悪犯を迎え撃ちます。年輪を重ねたシュワちゃんならではの演技も味わい深く、そしてちょっとくたびれたけど、まだまだ負けない強さも健在。助演陣にルイス・ガスマンやピーター・ストーメア、ハリー・ディーン・スタントンと通好みの名優が出ているところもマル。若手ではTVドラマで活躍するフレッシュな顔ぶれが揃っています。シュワちゃん、いい作品で戻って来ました!
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