カエル少年失踪殺人事件 (子供たち…/Children...)
story
1991年3月26日、統一地方選挙の日。大邱近郊・トアプ山のある麓の村で、カエルを捕まえると言って出かけた5人の小学生が行方不明になる。事件は大きく報じられ、トアプ山周辺ではパク・キョンシク刑事(ソン・ドンイル)を中心に大捜索隊が動員されるが少年たちは見つからなかった。
MBCテレビ教養制作局のカン・ジスン(パク・ヨンウ)は、視聴率のためなら何でもする敏腕ディレクター。受賞した番組のやらせが発覚し、大邱支局へ左遷される。そこでは数年経った今も、事件の被害者の親族たちが必死で少年たちを探していた。膨大な過去の記録テープから事件を調べ始めたジスンは、選挙を撹乱するための顔見知りによる犯行とする大学教授ファン・ウヒョク(リュ・スンニョン)の説に興味を持つ。
ジスンは大学を訪れ、ファン教授に接触する。スクープで本局へ戻りたいジスンと、自説を立証し事件を解決して名声を高めたいファン教授。互いの思惑を理解した二人は、被害者の一人チョンホ少年の両親を訪ねる。そこでファン教授は、チョンホ少年の父親(ソン・ジル)の不審な動きと怪しい場所を発見。パク刑事の協力を仰ぎ、大掛かりな家宅捜索を行うが徒労に終わる。
02年、トアプ山で少年たちと思われる白骨死体が発見される。本局に復帰したジスンが再び取材に訪れるが、かつて被害者の親を傷つけたことを悔やんでいた彼は、真犯人探しに乗り出すのだった…。
●アジコのおすすめポイント:
韓国の三大未解決事件(他の2つは『殺人の追憶』『あいつの声』として映画化)の1つを元にした作品です。未解決のまま06年3月に時効が成立していますが、本作では大胆な推理を展開させ、後半に新たなサスペンスを盛り込んでいます。これがもし真実だとしたら…と思うとゾッとしますが、被害者の親族を思えば、たとえ時効が過ぎても真犯人を捕まえて欲しいものです。出演陣は味な脇役として活躍する方たちがズラリ。ドラマでも人気のソン・ドンイルやジン・シル、そして「イ・サン」で性悪な王妃様を演じていたキム・ヨジンが、チョンホ少年の母親役をしっとりとリアルに演じています。NANTA出身のリュ・スンニョンも今やすっかり演技派になりました。
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