私の愛、私のそばに(Closer to Heaven)
story
ある冬の日、父親が営む葬儀社で働いているジス(ハ・ジウォン)は、母親を亡くした車椅子の青年とめぐり会う。手足が不自由なため「靴下を履かせてくれませんか?」と頼んで来た彼は、幼い頃に同じ町で暮らしていたジョンウ(キム・ミョンミン)だった。思いがけない再会を喜んだ二人は、ジスがバツ2の出戻りであること、ジョンウがALS(筋萎縮性側索硬化症)という病に冒されていることを打ち明けあう。
この出会いに運命を感じたジョンウから交際を求められたジスは、彼の素朴な優しさに惹かれ、その申し出を受ける。後日、ALSがまだ治療法の確立されていない難病だということをインターネットで知っても、ジスの気持ちは揺るがなかった。
中国での気功療法を終えて帰国したジョンウは、ジスに見守られながら病院での過酷なリハビリに励み、その帰りに居酒屋に立ち寄る。いつも仕事で死者を浄めている手を「縁起が悪い」と言われていたジスは、「世界一きれいな手だ」というジョンウの言葉に感激。その夜、二人はホテルに泊まり初めて愛を交わすのだった。「私がいたいと思う間だけ、あなたのそばにいてあげる」
1年後の冬、ジョンウとジスは教会でふたりきりの結婚式を挙げ、幸せな日々を送っていた。ところが春になり、ジスの勧めで怪しげな鍼治療院を訪れたジョンウの容態が急変する。幸い大事には至らなかったが、ジョンウはそのまま入院することに。6人部屋の病室には、様々な患者や家族たちが出入りしていた。
●アジコのおすすめポイント:
ドラマ「白い巨塔」「ベートーベン・ウィルス」で人気のキム・ミョンミンが、人気女優のハ・ジウォンと共演した夫婦愛の物語です。いわゆる難病ものですが、決して暗くならず、どんな状態でも司法試験の夢を諦めない青年と、そんな彼を気丈に支える妻を二人が前向きに演じており、困難と闘う勇気がもらえるでしょう。同室の患者さんたちのエピソードにも人生の様々な局面が描かれており、人を支える愛情の大切さが伝わってきます。納棺師を演じるハ・ジウォンの所作は「おくりびと」を彷佛とさせて興味深いです。それにしてもキム・ミョンミン、20キロも減量して授賞式にも出られない状態だったとは…まさに命がけの演技。そうそう、チャングムのチャンドクが現代医を演じています。
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