グリーン・ホーネット(The Green Hornet)
story
ブリット・リード(セス・ローゲン)はロサンゼルスにある大手新聞社デイリー・センチネルの社長チャールズ・リード(トム・ウィルキンソン)のひとり息子。幼くして母を亡くしたが、忙しい父に気遣われることもなく厳しく育てられ、その反動でいつまでも幼児性が抜けず、パーティ三昧の放蕩息子になっていた。ところが、父が蜂に刺されて急死。新聞社を継ぐことになる。
偉大すぎる父の葬儀は盛大に行われ、銅像まで建てられる。新聞社では父の片腕のアレックスフォード(エドワード・ジェームズ・オルモス)から「我々でしっかり親父さんの遺志を引き継いでいく」と励まされるが、何も求められていないブリットには、父の威光が重くのしかかっていた。
翌朝、いつもの目覚めのコーヒーを飲もうとしたブリットは、恐ろしくまずいコーヒーに激怒。毎朝、素晴らしいカフェラテを用意していたのが、父の運転手カトーだったことを知る。父の使用人を全員クビにしていたブリットは、早速カトーを呼び戻す。バイクで颯爽と現れたカトー(ジェイ・チョウ)は、自作の見事な高性能コーヒーメーカーでいつものカフェラテを差し出した。
そんなカトーに興味を持ったブリットは、彼が他にも様々な発明品を作っていたことを知る。中でも、クライスラーを改造したハイテク武装車「ブラック・ビューティー」は彼を興奮させ、カトーも父に不満を持っていたことを知ると、二人で銅像の首を切り落としに行くことに。その帰りにチンピラに襲われたカップルを助けてしまう。
「これからは人助けをしてヒーローになろう!」と決めた二人だったが、TVニュースでは、防犯カメラに写った謎の首泥棒の映像を流していた。「犯罪者と思われてはヒーローになれない」というカトーに、ブリットは「悪人と思われていたほうが正義を貫ける。悪を装い悪を刺すんだ」と提案。翌朝の新聞には謎の二人組「グリーン・ホーネット」の記事が一面を飾っていた…。
●アジコのおすすめポイント:
当初はチャウ・シンチーの監督&主演(カトー役)で話題となっていた本作。その後の動向が懸念されていましたが、ミシェル・ゴンドリー監督にジェイ・チョウという新しい才能を迎えて無事に完成。1月14日からの公開で、北米では初登場1位の動員数を記録。日本でもほぼ同時期の公開となりました。そんな本作の魅力は、主人公ブリットとカトーのアンサンブル。特にカトー役を演じたジェイ・チョウは出色で、クラシック音楽が好きな運転手という設定にまでなっているほど。キャメロン・ディアスと連弾するジェイが観られるだけでも、充分にそそられます。たった1ヶ月の特訓で習得したという英語もなかなかのもの。つい続編も期待したくなる痛快バディ・ムービーです。
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