カンフーサイボーグ
(機器侠/Metallic Attraction:Kungfu Cyborg)
story
2046年。小さな村の警察署長タイチョン(フー・ジュン)は凶悪犯K1の護送に携わり、暴れて逃走したK1を捕まえる。実はこれは、政府の天安科学センター主任ラム(エリック・ツァン)が、信頼できる警官を探すための実践訓練だった。タイチョンはラムから、政府が極秘に開発したサイボーグ警官K1(アレックス・フォン)を預けられてしまう。
署に戻ったタイチョンは皆にK1を紹介。嫌がらせに押し付けた村の未解決事件をあっという間に片付けたK1に、女性警官ムイ(スン・リー)は胸をときめかせてしまう。一方、彼女の父親代わりでありながら、彼女に好意を持っているタイチョンは面白くなく、同じくムイに片思いのコン先生(ロナルド・チェン)と手を組んで、K1を困らせようとするがうまくいかない。
そんな静かな村に凶悪犯の潜伏事件が発生。タイチョンがK1の充電用電池に細工をしたために、もう少しで犯人にやられそうになるが、K1が放ったスロー化注射弾で犯人を逮捕する。傷を負ったK1を気遣うムイに、妹のソウチン(カン・ウェイ)は自分の気持ちを告白したらとアドバイス。しかし、人間との感情的な交流を禁じられているK1も、ムイの気持ちを受け入れることができず悩んでいた。
K1のメンテナンスに訪れたラムは、システム異常を起して逃走した最新型サイボーグK88(ウー・ジン)の捜索を命じる。タイチョンはK88との接触に成功。ラムから渡されたiガンで彼を倒そうとするが失敗。そこへK1が現れ、二人はトランスフォームして激しい闘いを繰り広げる。
K88の圧倒的な力で倒されたK1を、タイチョンが放ったiガンが救うが、代わりにタイチョンは命を落としてしまう。K1はタイチョンを生き返らせるために、破壊されたK88の部品を集め、彼をサイボーグとして甦らせる…。
●アジコのおすすめポイント:
公式サイトの予告編やこのスチール写真だけを見ると、シリアスなSFものと思ってしまうかもしれませんが、香港映画好きの皆さんなら舞台が2046年というだけでも爆笑もの。(『2046』のぱくりですね)ウォン・カーウァイ監督とも縁の深いジェフ・ラウ監督ならではの、シャレとナンセンスな笑いをちりばめた緩い田舎の警察署での恋物語に、トランスフォームするサイボーグという最先端映像が中華風味でブレンドされています。ここまでのコメディを演じたのはフー・ジュンも初めてのことでしょう。素直に笑って楽しみ、最後にほろっとさせられる、香港映画の王道です。
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