ベストセラー(Bestseller)
story
10年間、韓国最高のベストセラー作家として君臨してきたペク・ヒス(オム・ジョンファ)。ところが、発表した新作小説が、ある公募展の審査委員を引き受けたときの作品を盗作したという疑惑を受け、彼女は一瞬にして作家としての名声を失い、夫(リュ・スンリョン)との結婚生活にまで支障をきたす。
2年後、スランプに陥っていたヒスは、昔からの友人でもある出版社の編集長(イ・ソンミン)の勧めで再起を誓い、娘ヨニ(パク・サラン)と共に人里離れた山奥の別荘に向かう。 村人たちに歓迎され、案内された別荘は湖畔に佇む洋館で、背筋が凍るような雰囲気を漂わせていた。堅く閉ざされた2階の隈にある不気味な部屋、家全体に響く奇怪な音、作業室の天井につぎつぎと広がっていく黒いカビ。そんな中、ヨニは「お姉さん」と呼ぶ誰かと会話を始める。
創作を渇望していたヒスは、次第にヨニが話す奇妙な物語に執着し、その話を小説として完成させる。発表後、ヒスはベストセラー作家としての再起に成功。が、ほどなくその話もすでに10年前に発表された小説と同じことが明らかになり、彼女は再び、盗作疑惑の渦中に立ってしまう。
絶対盗作であるはずがないと主張するヒスは、別荘にある何かが同じ文を書くようにさせたと信じ、疑惑を晴らすために再び別荘を訪れる。そして、隠された真実を追って追跡を始めるのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
様々な要素がぎっしりと詰まったサスペンスで、次々と予想を裏切られます。ホラータッチの前半から、秘密が明らかになってくる後半はスリリングな展開が続出。ゆえに、細かい部分では突っ込みどころも出てしまうのですが、とにかく最後まで凝視して観てしまいます。謎解きだけでなく、複線として家族愛、夫婦愛、初恋、親子の愛…と、愛にまつわる物語が流れており、深みを与えています。いかにもハリウッド映画が好みそうな展開で、すでにリメイクが決まったというのも納得。どんな作品でも強烈な印象を残すオム・ジョンファですが、本作はそんな彼女の個性に負けないくらい強烈な展開のサスペンスです。
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