レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― (赤壁之決戦天下/Red Cliff)
story
2000隻の軍艦を率いて赤壁に侵攻してきた曹操(チャン・フォンイー)は、兵の士気を高めるために、蹴鞠の大会を催していた。最も活躍し、曹操に昇進を言い渡された孫叔材(トン・ダーウェイ)は、1人の兵士に礼を言う。試合中にこっそり彼を手助けしたその兵士は、男装して潜入していた孫権の妹・尚香(ヴィッキー・チャオ)だった。
尚香は伝書鳩で、曹操軍に疫病が蔓延していることを孔明(金城武)に伝える。ところが、曹操は疫病でなくなった兵士たちの死体を船に積み、連合軍のいる対岸へと流すよう命じていた。冷酷非情なやり方に、周瑜(トニー・レオン)をはじめ、連合軍は憤りを感じるが、劉備は自軍の兵と民のために、撤退してしまう。しかし、孔明だけは周瑜との約束を守り、戦地に残るのだった。
劉備たちが4万本の矢を持って行ったことの責を問われた孔明は、3日で10万本の矢を調達すると周瑜に宣言。一方、周瑜も水上戦に長けた曹操軍の武将・蔡瑁と張允を排除してみせると宣言する。お互いの首をかけた発言に周囲は冷や冷やするが、当の本人たちは涼しい顔をしていた。
ある日、周瑜のもとに、今は曹操に仕えている幼なじみの蒋幹が訪ねてくる。蒋幹は、曹操が小喬(リン・チーリン)を手に入れるために戦争を始めたことをほのめかし、降伏を勧めるが、周瑜の決意は揺るがない。旧交を温めるるふりをして周瑜の動向を探っていた蒋幹は、蔡瑁と張允の裏切りを示す手紙を見つけ、急いで曹操のもとへと持ち帰る。が、それは周瑜が用意した偽の手紙だった。
一方、孔明は藁で覆った船20隻を率いて敵陣へと侵入。濃霧で視界不良の中、わざと弓矢の一斉攻撃を受け、まんまと敵の矢を手に入れることに成功する。10万本もの矢を孔明に奪われてしまったとは知らず、意気揚々と陣営に引き上げた蔡瑁と張允は、蒋幹が持ち帰った手紙を曹操に突きつけられ、処刑されてしまうのだった。
尚香が曹操軍の陣営の配置図を携えて、無事に帰還する。2000隻もの戦艦が書き込まれた配置図に連合軍は声を失うが、周瑜は戦艦と戦艦の間にある印の意味を尚香から聞き、そこに勝機を見出す。しかし、その作戦を実行するには風向きが悪かった。そこで孔明は…。
●アジコのおすすめポイント:
赤壁の戦いを描いた『レッドクリフ』完結編がいよいよ登場です。見どころはやはり、ハイライトとなっている炎上する船団での壮絶な戦いですが、その他にも、有名な10万本の矢を集めるシーンや智謀知略を尽くした駆け引き、周瑜と孔明の琴セッション、周瑜の剣舞、勝利の団子式など見どころがいっぱい。また、孫権の妹・尚香の活躍や周瑜の妻・小喬の勇気ある行動と、女たちの存在も重要になっています。戦いと人間ドラマがシンクロして感動を呼ぶ、ジョン・ウー作品ならではの醍醐味と、監督がラストに込めたメッセージを味わってください。
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