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プラスティック・シティ（Plastic City）
story
キリン（オダギリ ジョー）は、ブラジルで生れ育った日系ブラジル人。幼い頃、アマゾンのジャングルで両親を殺されたキリンは、アジア系ブラジル人のユダ（アンソニー・ウォン）に拾われ、息子として育てられた。今では、ユダが経営するショッピングモールでコピー商品を販売するなど、闇家業に手を染めている。裏社会のボスとして君臨するユダは、東洋街でダンスクラブを営む美女オチョ（ホァン・イー）と暮し、リベルダーデ一帯を牛耳っていた。
しかし、新たに東洋街に進出してきた事業家のミスター台湾（チェン・チャオロン）や、政治家だったコエーリョ（アントーニオ・ベトリン）など、ユダの失脚を狙う勢力が徐々に台頭してくる。ある日、ユダはコエーリョの策略で警察に身柄を拘束され、命を狙われて大怪我を負う。ユダの身を案じたキリンは、どんな手段を使ってでもユダを釈放しようと、コエーリョを脅し始める。
コエーリョとの裏取引きでユダは出所するが、ショッピングモールはミスター台湾に奪われ、ユダが所有していた巨大な船と商品も没収されようとしていた。抗争は激しさを増し、キリンはユダを騙した男を刺殺してしまう。ユダは一番の財産であった船に火を放ち、コエーリョとミスター台湾に敗北宣言をする。そして、引退することを条件に、殺人の罪で刑務所に入れられたキリンを救い出すのだった
次第に精神のバランスを崩していくユダ。再び、銃弾がユダを襲い、キリンの仲間が犠牲になる。キリンは、スラム街に暮らす少年たちを集め、復讐の誓いを立てるのだが…。
●アジコのおすすめポイント：
移民のユートピアであるブラジルが舞台ですが、本作で描かれている無国籍で渾沌とした闇社会は、あくまで監督が作り上げた寓話とのこと。プラスティックのような危うい都市とは裏腹に、アマゾンのジャングルには生命力が溢れています。テーマは生き残ること。ポルトガル語（ブラジルの言語）を覚え、ブラジル人になりきっているアンソニー・ウォンとオダギリ ジョーは新鮮でもあり、なおかつ自然な演技に驚かされます。ストーリーや展開はやや難解ですが、スタイリッシュな映像と俳優たちの演技で楽しめる作品となっています。
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