M(エム)(M/M)
story
人気ベストセラー作家のハン・ミヌ(カン・ドンウォン)は、パトロンの令嬢ウネ(コン・ヒョジン)との結婚を控え、スランプ状態だった。不眠症に悩まされ、常に誰かに見られているような神経過敏状態に陥っていた。しかし、それは錯角ではなかった。彼の後をストーカーのように追いかけている、1人の少女がいたのだ。
彼女の名前はミミ(イ・ヨニ)。ハン・ミヌに一目惚れした彼女は、喫茶店の隅で彼を見つめたり、歩く後をつけて回ったり。しかし、彼は彼女には眼もくれず、ミミはいつも無視され続けていた。それでも、健気に後を追い、彼のマンションにまでたどり着くが、恋人ウネの姿を見てショックを受ける。
新しい仕事の打合せで日本料理店に呼ばれたミヌは、相手の態度に苛立ち、店を飛び出してしまう。薄暗い路地裏を入って行くと、そこには「ルパン」というバーへの入口があった。そしてそこで、紫色の服を着たミミと出会う。明るく元気な彼女は陽気に歌を歌い、ミヌは穏やかなひとときを過ごしていた…。そこで眼が覚めたミヌは、今見た夢と同じように、日本料理屋に呼出され、穏便に仕事の話を進める。そして、バー「ルパン」を探すのだった。
数日後、古い友人の結婚式で帰郷したミヌは、昔話の最中にミミが初恋の相手であったことを思い出す。しかし、その後の彼女の行方を知る者は、誰もいなかった…。
●アジコのおすすめポイント:
『デュエリスト』のラストで闇のシーンにこだわったイ・ミョンセ監督が、その世界を追求したかのように、闇と光の世界にこだわった映像が幻想的に続きます。だだっ広く無機質なカン・ドンウォンの仕事部屋。不思議な日本料理店。路地裏。手の形をしたバー「ルパン」の把手。暗闇に漂うタバコの煙(カン・ドンウォンは禁煙中につき、よもぎ煙草だったとか)。現実と夢の世界を行き来しながら、主人公が封印していた記憶がほぐれ、謎が明らかになっていきます。韓国でありながら、異国に紛れ込んだかのような映像美。美しいカン・ドンウォンとミステリアスな映像に浸ってください。ラストの白が目に沁みます。
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