少林少女(Shaolin Girl)
story
中国の少林拳武術学校で三千日の修行を終えた凛(柴崎コウ)は、「日本で少林拳を広めたい」という願いを胸に、日本へ帰国しようとしていた。しかし、老師たちはそんな彼女のことを心配していた。彼女の体に潜む未知数の力を持つ気が、闇の力に落ちることを恐れていたのだ。
日本へ戻った凛は、夢を実現するために、祖父が開いた懐かしい少林拳練功道場へと向かう。しかし、道場はすでに廃墟と化し、門下生も散り散りに。なぜ、道場が閉鎖されることになったのかを知りたい凛は、兄弟子を尋ね歩き、かつての先生だった岩井拳児(江口洋介)が、町外れで中華食堂を営んでいることを知る。
食堂を訪れた凛は、店長として料理を作る岩井の変わり果てた姿にショックを受けながらも、道場に何があったのかを問い詰める。しかし岩井は「少林拳はもうやめた」と突き放すばかりで、理由を教えてはくれない。店に泊まるよう進める岩井の言葉を振りきり、「私の居場所は道場です!」と凛は店を飛び出していく。
翌朝、朽ち果てた道場でひとり眠っていた凛を、食堂で働いているミンミン(キティ・チャン)が訪ねてくる。彼女は凛が、店員のティン(ティン・カイマン)やラム(ラム・ジーチョン)を軽くさばき、飛んで来たチャーハンをラクロスのクロスでキャッチした腕前を見て、彼女をラクロスに誘おうと考えていたのだ。一方、かつて道場破りだった国際星館大学の学長・大場雄一郎(仲村トオル)は、凛の帰国を知り、彼女に闘いを挑もうとしていた…。
●アジコのおすすめポイント:
『少林サッカー』にインスパイアされた亀山千広プロデューサーが、04年にチャウ・シンチーと知り合ったことで、シンチーをエグゼクティブプロデューサーに迎え、『踊る大走査線』の本広監督と再び組んで作り上げた作品。というわけで、シンチー作品でお馴染みのティン・カイマンやラム・ジーチョン、有望な新人女優のキティ・チャン(『ミラクル7号』)も登場しています。主演は『どろろ』以来、男の子ぽいアクション女優ぶりを発揮している柴崎コウ。本作では、クランクイン前から訓練を重ねた彼女が、生身のアクションをリアルに披露しています。その他、江口洋介、岡村隆史、仲村トオルと、アジア圏でも活躍する俳優たちが揃い、まさにアジアをターゲットにした布陣。闘いの中に平和へのメッセージを込めたところが、日本的かも?
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