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ノートに眠った願いごと（Traces of Love）
story
旅番組のディレクターをしているミンジュ（キム・ジス）には、司法研修院生のヒョヌ（ユ・ジテ）という恋人がいる。ある日、ヒョヌは新居の前でミンジュにプロポーズ。2人は結婚を前に、幸せいっぱいの日々を過ごしていた。デパートへ家具を見に行く約束をしていたヒョヌは、仕事が終らないので、地下のコーヒーショップでミンジュと待合わせをする。約束の時間に遅れながら、ヒョヌはデパートへ駆け付けるが、その時突然、ヒョヌの目の前でデパートが崩壊してしまう。
それから10年後。ミンジュを死に追いやったのは自分だという自責の念から、死んだように生きるヒョヌは、冷徹な検事になり、誰に対しても心を閉ざしていた。そんなある日、ミンジュの父親がヒョヌを訪ね、革表紙に染みのついたノートを置いていく。表紙を開くと、そこにはミンジュの懐かしい字で「ヒョヌとミンジュの新婚旅行」と書かれていた。ミンジュがひそかに計画していた一週間の新婚旅行の旅程が、手書きの地図と2人の思い出が詰まった文章で、綴られていたのだ。
政治絡みの事件に深入りして休職処分を受けたヒョヌは、ミンジュが記録した美しい土地をすべて訪ねることにする。西南部のモッポ（木浦）から砂漠のあるウイ（牛耳）島に渡り、今度は東南部に位置する古都・キョンジュ（慶州）へ。ネヨン（内延）山を登って滝を見て、東海岸を北上し…。ミンジュの書いた地図と言葉に導かれ、ヒョヌは2人で来るはずだった新婚旅行をひとりで辿っていく。
愛しいミンジュの言葉や表情を胸に抱いて、自然の美しさに心の平穏を取り戻していくヒョヌは、同じようにひとり旅をしている若い女性セジン（オム・ジウォン）と、旅先でたびたび出くわすようになる…。
●アジコのおすすめポイント：
亡くなった婚約者が計画していた新婚旅行を、残された男性が10年後に辿るという不思議な物語。罪悪感から封印されていた主人公の感情が、美しい景色と共に徐々にほぐれていきます。ノートにいっぱい詰まった愛を感じながら、追憶の旅を続ける主人公とシンクロして、同じ場所を訪れている恋人の情景も描かれ、2つの時間が溶け合ったような場面が印象的です。旅の終わりに訪れるものは何か？ 美しい風景と共に、甘く幸せな余韻が残る作品です。キム・ジスのナチュラルでキュートな魅力も必見。
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