デイジー(Daisy)
story
ヘヨン(チョン・ジヒョン)は、オランダで暮らす画家の卵。展覧会を間近に控え、忙しい日々を送っていた。週末、広場で肖像画を描いている彼女の前に、ジョンウ(イ・ソンジェ)が客としてやって来る。時間を気にする彼は、絵の仕上がりを待たず席を立ってしまうが、翌日にまた現れ、二人は急速に親しくなっていった。ヘヨンは信じていた。ジョンウこそ、ずっと待ち続けていた幻の恋人だ、と。
それは、ヘヨンが山間の村に滞在していた夏の日のこと。お気に入りのデイジー畑へ行く途中、丸太橋から足を滑らせ川に転落した彼女のために、誰かが小さな橋をかけてくれた。ヘヨンはお礼として、デイジーの絵を橋の手摺りに残していく。それから1カ月後、匿名の贈り主からデイジーの花が定期的に届けられるようになった。それ以来ずっと、ヘヨンはデイジーの贈り主が姿を現すのを待ち続けていたのだ。
その話をヘヨンから聞かされ、黙って彼女を抱きしめるジョンウ。彼の胸は引き裂かれそうだった。自分は、ヘヨンが待っていた男ではない。彼の正体は、アジアとヨーロッパを結ぶ麻薬ルートを追跡するインターポールの捜査官。彼が絵のモデルになったのも、実は張り込みのためだった。
真実を知る男がもうひとりいた。デイジーの贈り主パクウィ(チョン・ウソン)だ。暗殺者の彼は初めて人を殺し、山間の村に身を隠していたときにヘヨンと出会う。その日からずっと彼女だけを想い、広場に部屋を借りて彼女だけを見つめてきた。しかし彼には、匿名で花を贈り続ける以外、思いを伝える術はない。ヘヨンがジョンウと恋に落ちていくのを、彼はただ黙って見つめるしかなかった。
そんな3人の目の前で、ジョンウを狙った襲撃事件が起り広場は騒然となる。そして、流れ弾を首に受けたヘヨンは声を失ってしまう…。
●アジコのおすすめポイント:
韓国映画ならではの泣ける純愛ストーリーに、香港映画の得意技である刑事と殺し屋というノワールな世界を組合せ、クァク・ジェヨン&アンドリュー・ラウという2大ヒットメーカーによる見事な手腕で観せます! 舞台はオランダと、まさに国籍を超えた映画。ラウ監督ならではの映像も素晴らしく、シーンごとにテイストを使い分け、『頭文字D』的ほのぼの世界から『インファナル・アフェア』風の緊張感ある世界まで堪能できます。ラウ監督のタッチが見事に生きた韓国映画。韓国・香港どちらのファンも満足間違いなし。
▼記者会見 ▼公式サイト 閉じる
|