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Asicro People

更新日:2009.12.6

●Asicro People ではアジアと日本をつなぐ様々な活動をしている方たちをご紹介していきます。

橋本光恵3

お茶目な笑顔ものぞくクールビューティ

 今までで一番売れたのは?

 「記念号ですね。創刊号や50号記念、10周年記念といったものですね。来年は15周年なので、またいろいろ考えています」

 どちらかというと中華よりですけど、最近は韓国も載せていますよね。

 「最近はアジアがますます混沌としてきて、『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』のように、フランス在住のベトナム人監督(トラン・アン・ユン)が、日本、韓国、アメリカの役者を使って撮るみたいなものが多くなりましたね。日本のエンタメも取り上げていきたいというのもありますが、韓国も含め、その辺りをトータルに捉えていきたいですね」

 長く続けていられる秘密とは?

 「好きだということでしょうね。例えば、香港に取材に行く時のわくわく感とか、それらが紙面に伝わればいいなと。あとは、無理はしない。一過性の流行には捉われないようにするとか。できれば、本当にいいものを読者に提供していければいいなあと思いますね」

 マイペースですね。

 「なので、ヨン様ブームの時でも、あまりアジポップでは取り上げなかったですね」

 あの取材量や写真の量だと20ページくらいになってもおかしくないですけど、それをしないというのがポリシーなのでしょうか?

 「そうですね。ページ数を増やすとあの紙の厚さではできなくなって、紙を薄くすると普通の雑誌と変わらなくなってしまう。映画が好きなので、映画のパンフレットのようなイメージのものがいいなと…映画のパンフは絶対捨てないですからね(笑)。捨てられる雑誌はいやなんです(笑)。おかげ様でバックナンバーを置いてくれるショップや劇場もあって、『レッドクリフ』の公開時には、トニー・レオン、金城武、ヴィッキー・チャオの表紙の号も劇場で並べてくれて、よく売れましたね」

 文字がすごく小さいけど、読みごたえもありますよね。

 「小さ過ぎません(笑)? 私自身が手帳に書く文字等が細かくて、クセのようになっているんですが、編集部では校正の時にいやがられています(笑)。でも、インタヴューで答えてくれたものは全部網羅したいんですよね。省略したり、口調を変えてしまったり、書く人の主観が多くなり過ぎないようには注意しています。無駄だと思える話の中にけっこうその人の本質のようなものが出ている時がありますから」

橋本さんのメモ

とてもアジコには読めない&書けない(@@)

 といって見せていただいた手帳がこれ!これはすごい!この細かさゆえに、あの本誌の文字の大きさになるのだと深く納得したのでした。インタビュー1回分くらい入っちゃうそうです。

 「創刊号の頃を見ると、ドンと1ページ写真があって、文字もけっこう大きいんです。やはりアジア映画が少なかったんですね、当時。初期の頃は、1つの号にアジア映画があっても2、3本しかなくて、映画紹介のページにも2本とか。今だと12本とか。アジア系が増えてきてるんですよ。

 最近、うれしいのは、イーキンが日本映画(『カムイ外伝』)に出ましたよね。それから、水野(美紀)さんがジョー・マー監督の『さそり』に出て、アジアがますます近くなってきた。今まではどうしても欧米のものに劣ってるみたいなイメージがあったけれど、アジアが力を合わせた時の力って絶対、もっと強靱なものができる。精神的な構造がすごく違うから。それがトータルなエンターテイメントの世界では面白くって、アジポップでも去年は『花より男子』の香港ロケを記事にしたり、日本を含めてやりたいなというのもあって。先号では『歌のお兄さん』のDVDを紹介しちゃいました(笑)。嵐も台湾、韓国、タイ、上海で活動していて、本人たちが日本を飛び出してアジアでやりたいねという志向を持っているので、アジアワールドで頑張って欲しいですね。人気もあるので、素晴らしさが世界的になるといいなと思います(笑)」

 では最後に、今後のアジポップの方向性を教えてください。

 「アジアがすごく大きくなってきた感じがするんです。国境もなく、凄く楽しみですね。日本も含め、韓国も台湾も中国も、エンターテイメントのすごい面白いところをひろっていきたいなと。15周年の特集も組みたいなあと思います。それから、雷蔵映画祭も頑張りたいです。12月です。未発掘だった作品も含めて100本やりますので、興味のある方はぜひ来てくださいね!」

(2009年7月20日 品川プリンスホテルのカフェにて)

 バレリーナと言われても納得するほど、ほっそりとスリムな身体なのに、溢れんばかりの好奇心とパワーを持っている橋本さん。こだわりのエンターテイナーたちを追いかけながらも、多方面にアンテナを張り、たくさんの驚きや感動を紹介し続けてくれることでしょう。


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