(c)2018 GDH 559 Co., Ltd.
Q:ミン役はジェームズさんが熱望したそうですが、その理由は?
ティーラドン「最初はとりあえず、GDHのオーディションに行きました。でも、すぐに合格して、採用になったわけではありません。オーディションを受けた理由ですが、脚本を読んだ時、このミンという役は役者にとってすごく挑戦的だったんです。例えば一人二役だとか、いろいろな性格を演じることになります。役者としてはほんとうにやってみたい、魅力的な役だったのです。もしこの役がうまくできたら、役者としての才能を証明できるんじゃないか、そう思いました。それから、原作の内容、メッセージ、伝えたいことが素晴らしくて共感しました。それを伝えるお手伝いができたらいいなと。
もう1つあります。それはCGを使って撮影するということ。先ほどお話したように、タイではCGを使った作品が少ないので、そのようなCGを使った作品に参加したいというのもありました。この作品に自分が参加できたら、役者としてどんなに素晴らしいだろうと思いました。それで結局、2回オーディションに行き、最終的に『君に決まったよ』と言われたんです」
Q:役柄を掘り下げていったそうですが、どういうことを見出しましたか? 演技にどのように反映しましたか?
ティーラドン「今までは、いろいろな役が決まるとその役について、すごく時間をかけてリサーチをしました。例えば、前にうつ病の人の役をやった時も、うつ病についてすごく調べ、どういうことに注意して演じたらいいか、時間をかけて勉強してから望んでいました。それで、今回も監督に『どんな準備をしたらいいでしょう?』と尋ねると『何も準備をしてはいけない』と言われたんです。『なぜなら、あなたが演じるのは魂なので、バックグラウンドとかそういうものは一切ない。形がないものだから、そういうものに準備をしてはいけません』と。
リーを演じるのは20万人以上のフォロワーを持つインスタグラマーのサルダー・ギアトワラウット
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『他人の身体に魂が入るので、自分でバックグラウンドなどを見つけていって、役と共に自分を成長させていってください』と言われたので、今までやってきたものとはまったく違う取り組み方になりました。でもやってみて、自分が成長していくのがすごくわかったので、とてもチャレンジングな仕事でしたね」
Q:初めて女優としてお仕事をされたということで、3ヶ月の演技のワークショップの中でどんな苦労がありましたか? また、その中で感じとった手応えは?
チャープラン「ワークショップで大変だったことは、全部です(笑)。なぜかというとすべて、演技をすることが初めてだったからです。演技、台詞の覚え方、役作り…と。でも、いろいろやった中で一番難しかったのは、感情を出すことですね。もともと自分は、感情を表に出すことがあまり得意ではなかったので、演技で怒っているとか、泣いているとか、感情を出すこと自体がすごく難しかったです。
ただ、演技指導をしてくれるアクティング・コーチの先生がいて、宿題を出されました。うまく泣けないので『自分でビデオをセットして、セリフを言いながら泣いている自分を録画して提出してください』というのを毎日やらされました。そのほかに、BNK48のアイドル活動もあるし、ワークショップもあります。学校にも行っていて、ほんとうに大変でとても疲れましたが、なんとか乗り切ることができました」
「すごいですね!」と驚くと、本人も日本語で「スゴイデスネエ(笑)」と得意顔に。
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