Q:ドラマをベースにした映画をこれからも撮ってみたいですか?
監督「特にドラマの映画化をやりたいとは思いませんが、このドラマは好きだったので特別でした」
Q:ドラマでは最後にウェディングドレスを着て走るシーンが印象的だったので、映画でもあると思っていたのですが、なくて残念でした。撮影が難しかったのでしょうか?
でも、結婚式場で走るシーンがありました!
(c)2013 NCM FUJI VRPA HAM
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監督「ほんとうはいろいろとやりたかったのですが、今の中国の若い人は20年前のドラマを見ていないので、20年前のドラマの最後のシーンが、果たして今の中国の若い人たちに受け入れられるかどうか、というのがありました。映画では楽しいエンディングにしたかったので、ああいう形になりました」
なるほど。質問の意図は単純に走るシーンのことだったのですが、ドラマとは違うラストシーンの設定について説明してくれました。そこで、少し突っ込んで「イエ・シュンがすぐにテレビ局に到着してしまったので、びっくりしました」と言ってみると、「そこも残念な所ですね(笑)」と監督。やはり到着前に、もう少し間を設けたかったようでした。でも、誓いの指輪が同じになっているところは、さすがです。
Q:気に入っているシーンはどこですか?
監督「武田さんの出ているシーンですね。20年前のドラマの薫さんの写真を見せたところが、とてもよかった。僕の母が観たら、やっぱり浅野さんはきれいだと言ってました(笑)」
Q:プレミアイベントで、武田さんはリン・チーリンさんの方がきれいだと言ってましたよ。
監督「20年後、他の誰かがリメイクしたら、僕はリン・チーリンさんの方がきれいだと言うでしょうね(笑)」
●創作活動について
さて、レスト・チェン監督というと、長編映画だけでなく、平行してたくさんのマイクロ映画や短編、さらにMayday(五月天)のコンセプト映画やレイニー・ヤン、ショウ・ルオなどのミュージック・ビデオを手がけるなと、多彩な創作活動を行っています。
Q:監督は映画の他に短編映画やMVもたくさん撮っておられますが、これは仕事のバランスをとっておられるのですか?
監督「僕は広告の仕事も好きなんです。それに台湾では、監督としての評判があまりよくないので(笑)、広告や音楽の仕事をすることで、映画を撮る準備をしています」
Q:他の仕事で映画を撮る資金を稼いでいるということですか?
監督「(他の仕事で)練習しながら映画を撮っているのです」
Q:次回作の計画があれば教えてください。
監督「ちょうど中国で撮影を終ったばかりで、今編集中です。サスペンス・ホラー系の作品で、催眠術のお話。タイトルは『催眠大師』。カレン・モク(莫文蔚)とシュウ・チェン(徐崢)が主演で、来年の5月に公開予定です」
と、スマホでポスター見本を見せていただいたところ、アート系ホラーという雰囲気。従来のレスト・チェン監督らしい作品になっていそうです。
Q:やっぱり、この『101回目のプロポーズ 〜SAY YES〜』は監督のフィルモグラフィの中では異色ですよね?
監督「若い内に、いろんなジャンルにチャレンジしておきたいのです」
これからも期待しています。ありがとうございました。
やはり若いせいか、回答が簡潔で短いので、用意していた質問もスイスイと進んでしまい、予定より短いインタビューになってしまいましたが、その分いろんなお話が聞けました。大きな身体とおヒゲが印象的なレスト・チェン監督の声は優しい感じで、よく笑う陽気な方でした。まだまだ大きく発展中のレスト・チェン監督、今後もどんな作品が飛び出すのか注目していきたいと思います。
(2013年10月9日 フジテレビ本社にて)
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