A:新しいアルバム『In The Name Of...』では、いろんな人々の物語を歌っているそうですね。
アンディ「このアルバムは僕にとって、とても意義深いものです。昨年レコード会社を移籍し、9月にリリースされます。これは僕が今まで探し求めて来たことで、やりたかった目標でもあるので、ディスカッションを何度も重ねました。誰にでも力や勇気を与えてくれる人がいると思いますが、僕にとってそれは両親です。両親の名のもとに、父の名のもとに、母の名のもとに…あらゆることや人生に立ち向かっていける。
そんな風に、このアルバムは人の助けになるものにしたいと思いました。そこで、詩の内容を充実させることにして、香港で最も人気があり有名な作詞家の林夕に作詞を依頼しました。彼が作詞することによって、このアルバムを聴いた知らない人同士がコミュニケートできるからです。それがこのアルバム『In The Name Of...』のコンセプト。これはとても面白いプロジェクトでした。売れるタイプのアルバムではないかもしれないけれど、とても意義深いと思います」
この日、アンディがわざわざ用意してくれたという、新譜の3曲入りプロモーションCDをいただいたのですが、聴いてみるとなるほどいつもとは違うスタイル。ポップミュージックというよりもミュージカルのような楽曲になっており、オーケストラと合いそう。アンディの師匠でもあった、故アニタ・ムイ(梅艶芳)の影響も感じさせる唱い方になっています。
A:今の香港の音楽シーンはいかがですか?
アンディ「大変な時期です。ひどい病気にかかってますね。問題は2つあるでしょう。1つはMP3。2つ目は、最近の若い人たちはだんだんRPGやMTV、インターネットを楽しむようになり、僕らの歌にあまり関心を向けなくなったこと。でも、この状況はどうしようもありません。できることは、ベストを尽くしていい歌を歌い、彼らの関心をなるべく引き付けることだけ。よい治療法はないけど、これは香港に限らずどこの音楽シーンでも同じでしょう」
なるほど。ちょっと難しい話になってきたので、話題を変えて
A:すでに皆から聞かれたと思いますが、ドラマ『サイレンス』への出演はいかがでしたか?
アンディ「これはシリアスなドラマです。僕と女優さん(パク・ウネ)が仔仔(ヴィック・チョウ)と出会って複雑な状況になるのですが、最後には彼らを一緒にさせます。このドラマのメッセージ、そして僕の役柄ですが、もし誰かを愛したら、相手が愛したい人を愛せるような愛を与えなければならない、ということだと思います。自分の役柄は気に入っているし、このドラマはとてもロマンチックで夢のような物語。僕も大好きなドラマです。台湾では視聴率が高かったと聞いてますし、日本では10月から放映されますよね? 中国でも8月に放映されました。皆さんも楽しんでください」
A:香港のドラマと台湾のドラマでは、何か違いがありますか?
アンディ「それほど大きな違いはありません。香港では広東語、台湾では北京語で話します。もちろん香港でやる方が広東語が話せるから、僕にとってはラクですが、一方で香港のドラマはどちらかというと、状況や視聴者が見たい点に注意を向けています。でも台湾では、もっとアーティステック。セリフを重視していて、香港よりもっと計算されている。そこが違うところです」
A:映画出演のご予定は?
アンディ「予定はありませんが、もしかしたら年末に映画の一部分に参加するかもしれません。(カメオ出演かな?)時期が来るまで待っていてください。来年は撮るはずですので」
A:では最後に、コンサートを楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
アンディ「広東語や北京語の歌を歌っている僕を、日本の方に観ていただけるチャンスに恵まれ、ほんとうに幸せです。どうぞ、コンサートを楽しんでください。もうすぐ会えるのを楽しみにしています。ずべての日本のファンの皆さん、素晴らしい人生をエンジョイしてください。僕の歌で皆さんを幸せにできたらうれしいです。音楽を楽しんでください」
ここでインタビューは終了。「来年は日本でフル・コンサートが開けるといいですね」と言うと「ワオ! それこそ僕がやりいこと、僕の夢です」と目を輝かせていました。ファンの皆さん、実現のためにも、今回のコンサートでアンディをしっかり応援しましょう。
最後のインタビューだったので、終ったらアンディもスタッフもリラックスムードに。早く買い物にでかけたいという声も聞かれました(笑)。すでに、本日よりコンサートは始まっていますが(アップが遅れて申し訳ありません!)20日は東京芸術劇場、22日には大阪フェスティバルホールでの公演が控えています。今からでも間に合うので、ぜひチケットをゲットして一流オーケストラの演奏とアンディの歌声を楽しみ、芸術の秋に浸ってください。
(取材日:2006年8月25日 ヒルトン東京のレストランにて)
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