2015.3.24 代々木第一体育館
大阪からソウル、上海、バンコクを経て、再び日本へ上陸した「2015 XIA 3rd Asia Tour "Flower"」。東京公演はここ、代々木第一体育館にて3連続公演が開催されました。約13000人収容の体育館は、3階席までほぼ満席状態。アリーナ中央にはミニステージが設けられており、メインステージとの間に花道はなし。一体どうやってここにたどり着き、何を見せてくれるのか? 期待が高まります。
コンサートは定刻の18時半をやや過ぎた38分頃からスタート。ファンの皆さんは「Flower」のシンボルマークと同じデザインのフラワーライトを持参。会場が暗転すると、赤いライトが一斉に場内を埋めつくします。オープニング映像に続いて、CGによるflowerの中をダンサーたちが踊り始め、その中央から青い衣装のジュンスが飛び出してきました。大歓声の中、1曲目は2枚目のソロアルバムのタイトル曲「Incredible」。
(c)2015 C-Jes Entertainment Co., Ltd. All rights reserved.
場内が一気にヒートアップした後で、「ようこそ!盛りあがっていきましょう!」とジュンス。上着を脱ぎ、セクシーなダンスチューンの新曲「X Song」でさらに盛りあげ、続くバラード曲「Lullaby」でも腰をくねらせ、女性ダンサー4人とセクシーさをアピール。ここで最初の衣装替えタイムに入り、その間は映像が流れます。再登場はステージ上段の中央から。宇宙や空を背景に浮かび上がる演出で、アコースティックなバラード「Love You More」を披露。これは双子のお兄さんジュノが書いた曲です。空中から地上に降りてくると、街の風景をバックに明るく軽快なバラード「Reach」。
そしていよいよ、ファンの皆さんお待ちかねのMCタイム。記者会見で「Flower」に込めた意味を聞かれて困ったという話もファンに暴露。「記者の方がうまく書いてくれますように」と、ファンの皆さんと共に場内でお願いされてしまいました(笑)。「次はしっとりしたバラードなので、座ってじっくり聴いてください。脚が痛いでしょ?」とジュンス。ずっと総立ちだった皆さんが腰をおろすと、新曲「My Night」を情感を込めて歌いあげました。
歌っている時はとっても真面目なのに、終わって曲の説明を始めると、話がどんどん脱線してしまうジュンス。「私の夜」から「男の夜」へと話が転がり、「孤独や逆境を表わしています」と言いながらも、何を想像したのか自分でウケまくり。寒い日が続いていたのに「昨夜は暑かったですか?」「寒かった!」「え?どうして?…僕がいなかったから?!」と盛りあがり、これまたステージ上で笑い転げていました。
続いては、数多くのヒットドラマに楽曲を提供しているジュンスのOSTメドレー。ドラマの名シーンをバックに「You Are So Beautiful」(女の香り)「Foolish Heart」(天命)「I Love You」(奇皇后)「In The Time That I Loved You」(Mr. Back)「Love Is Like Snow」(優しい男)と、ドラマを盛りあげるバラード曲が続きます。
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2度目の衣装替えタイムでは、ダンスや歌、アルバムについてのインタビュー映像が流れました。「ソロ活動では、これまでやれなかったことを出してみたかった」と語るジュンス。1枚目の「Tarantallegra」ではパフォーマンスを重視。2枚目の「Incredible」はコンサートで歌えるような明るく楽しい感じのものにしたとのこと。そして、3枚目の「Flower」では恐くて切ない感じを表現したかった、と。なるほど、それでゴシック風になっているのですね。
次に現れたジュンスは黒いファー付のジャケットコート姿。曲は「Butterfly」。天井から降りてきた大きな羽がジュンスの背中に装着され、ジュンスが乗る一人用リフトが天井近くまで上昇します。そして中央のレールを伝いながら、空を飛ぶように移動。降り立ったのは、小さな中央ステージでした。このステージで始まるのは、ファンの皆さんお待ちかねのジニータイム。ジュンスのコンサートでは欠かせない、ファンとの交流の場。ファンが掲げるリクエストの中から3つを選び、可能な限り願いを叶えてくれるというもの。ジュンスからファンへのプレゼントの場でもあります。
この日もたくさんのボードが掲げられ、人気の「ガチョウの夢」をアカペラで歌ったり、いくつかの曲を少しずつ披露。中には「Tarantallegra」のダンスというのもあり、音楽に合わせてあのかっこいいダンスを少し踊ってくれました。面白かったのは、機関銃の口真似と「シュッ」と腕を振るポーズ。「シュッ」はドラマ「デート 恋とはどんなものかしら」で杏演じる主人公がやっていたもの。皆にウケたので、面白がって何度もやっていました。
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続いてダンサーたちが登場し、中央ステージで「Out of Control」。正面を前後に移動しながらのステージでファンも大喜び。左右にも移動してくれればよかったのですが、それがちょっぴり残念でした。そしてファンへの感謝の曲「License To Love」を歌いながら、再びリフトで上にあがり、前後方向に移動した後、元のステージへと戻っていきました。
3度目の衣装替えタイム中は、ダンサーたちの紹介。そして、ジュンスが一番大切にしているミュージカルを歌った「Musical In Life」で、ミュージカルタイムへ。ステッキダンスやタップなど、華やかなステージを披露します。
ここで、得意な日本語の話や自慢の自作おやじギャクも飛び出した愉快なMCをはさみ、昨年出演したミュージカル「ドラキュラ」からバラード曲「Loving You Keep Me Alive」を歌いあげました。
最後の衣装替えタイムではバックステージの様子や、リハーサル風景の映像が流れ、いよいよステージはラストへ。アルバムタイトルの「Flower」でプログラムを締めくくりました。
いったんステージが暗転した後、アンコールタイムへ。新曲から、特に歌詞が好きというバラード「Love Breath」。最後のMCタイムは、別れを惜しむファンのために、2拍3日コンサートの提案をしてみたり、日本各地の名物食べ物の話題も。「東京名物は何?」という話になり、ファンの皆さんから「もんじゃ焼き」を教えてもらっていました。アンコール最後の曲は、盛り上がるダンスチューン「F.L.P」 (Feel Like Paradiseの略)。熱気が伝わって来る炎の演出も勇ましく、金色のテープが宙を舞い、約2時間半のコンサートが終了しました。
新曲を中心とした今回のライブは、情感溢れるOSTメドレーや大好きなミュージカルタイムも組込みんだバリエーション豊かな構成。レベルの高いダンスやバラードをたっぷりと披露して観客を魅了しながらも、MCでは愉快な日本語トークで気さくにファンと交流。何度も笑い転げたりと、そのギャップも楽しく、まさにジュンスならではのステージとなっていました。
この後、6月(6/20-8/9)からはミュージカル「デスノート」(演出:栗山民也)が控えているジュンス。彼が演じるのは、映画版で松山ケンイチが演じていたL(エル)です。この強烈なキャラクターをどのように消化し演じるのか、ジュンスの新たな冒険が楽しみです。
▼公演前の記者会見
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