正月の締めくくりは豫園の灯会で
2006年2月12日
旧暦1月15日は「元宵節」(ユェン・シャオ・ジィエ)、前回みなさんにご紹介した湯圓を食べたり、家族みんなで食事をしたりして過ごしますが、同時にこの日は「灯会」(ダン・フイ)と呼ばれる灯籠祭りが行われることでも有名です。テレビのニュースでは全国各地の灯籠祭りやライトアップの様子を見ることができます。そこで今回は、豫園灯会(ユゥィ・ユェン・ダン・フイ)へ行ってみました。
豫園(ユゥィ・ユェン)はある役人が親孝行のためにつくった庭園で、上海で最も有名な庭園です。その豫園に隣接している豫園商城で開催される「豫園新春民俗芸術灯会」が通称「豫園灯会」で、毎年多くの人々で賑わいます。商城内にたくさんの灯籠が飾られており、一歩足を踏み入れるとそこはもう幻想の世界。たくさんの人にもまれて、普段ならうんざりしてしまうところなのでしょうけれど、この不思議な灯りのおかげで全く苦にならず、周りの人々の表情もとっても楽しそうです。
敷地内にある「幸福の木」には、皆が願いを込めて投げつけた「好運帯(ハオ・ユン・ダイ)」と呼ばれる、願い事が書かれた赤い布の帯に古銭をつけたものがたくさんぶら下がっていました。健康を願う人、合格を祈願する人、一攫千金を狙う人、さまざまな想いがこの木にはたくさん集まっています。願いが叶うといいですね。
提灯を見て楽しむだけでなく、手に持って歩く人の姿も少なくはありません。写真でご紹介できないのが残念ですが、伝統的な赤いものから、人気のアニメキャラクターの形をしたもの、プラスチック製で音も鳴るものなど、大人も子どもも嬉しそうに手にして歩いていました。
この豫園商城での豫園灯会は、今年で12年目。毎年、工夫が凝らされていて、見る人々を楽しませてくれますが、今年は干支である戌の灯籠をあちこちに配するだけでなく、メイン飾りに十二支が勢ぞろいし、今年の皆の幸運を祝っていました。
また、商城内にある湖にかかる「九曲橋」は「童話森林」と題されたファンタジーゾーンになっており、橋を歩きながら水面に光る童話の主人公たちについつい見入ってしまう人が続出。人の流れが止まってしまうため、ひっきりなしに「立ち止まらないでください」というアナウンスが流れていました。そのくらい人々を魅了していたのですね。
|